服をつくる – モードを超えて 山本耀司 文化服装学院の偉大な先輩 世界に誇れる日本人
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ファッションデザイナー山本耀司
Yohji Yamamoto、Y’s、Y-3のデザイナーとして活躍する文化服装学院の偉大な先輩。山本耀司氏。読売新聞社の宮智 泉さんを聞き手にした書籍『服を作る -モードを超えて-』を読んで、ファッションデザインに対する姿勢がアートな職人だなという印象をうけました。山本耀司氏の生い立ちから現在までを語った貴重なインタビューに、「100の質問」に対する回答など、山本耀司氏のクリエイティビティの核心に迫る内容。クリエイティブな仕事に向かうひとには感じさせられる言葉が多くあると思う。
幼い頃、東京で過ごした日々。フランスへの挑戦。1981年にパリコレデビュー以来、パリひとすじ35年。凄すぎる。
80年代、「Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)」山本耀司「COMME des GARÇONS(コム デ ギャルソン)」川久保玲による「黒の衝撃」はパリコレに激しい賛否を巻き起こし、世界のデザイナーに衝撃を与えた。
服に穴を開けたり、裾などを切りっぱなしにしたり。西洋の服のルールに反する事を世界で表現したパイオニア。
長年、世界トップを走り続ける日本人ファッションデザイナーは何を考え、どう行動してきたのか。ファッションデザイナーとしての成功と継続の中での葛藤。経営破綻した際の状況や、再チャレンジに向かう心構え。本を通してながら、その希有な体験の一部を共有し、共感と刺激を与えていただきました。
心に刺さったコトバたち
本の中には心をふるわせてくれる言葉が至る所にあります。
そんな言葉たちを紹介したいと思います。
- 流行とかトレンドではなく、服の持つ力を自分が見せつけていかなければだめだ。
- 人生とか人間の存在の意味を考えさせるような切り口、ファッションにもそんな役割を果たす人間が必要なんです。服をパリで見せる以上、バイヤー達を「ただでは帰さないぞ」という強い思いがあります。
- 服はライフスタイルや生き方の提案を手伝うもの
- 僕がいないと、パリコレがだめになってしまう
- 失敗したなと思ったときのほうが次のイメージが湧きやすい。常に「足りなかった」とか「表現したことが届かなかった」という思いがあるからこそ、続けられるんだと思います。
- まずはボディーに布を垂らしてイメージする。布と対話するのです。天然素材は生き物のようなのものです。極論すると、その布がどういう服になりたがっているか。
- デザイナーにとって重要な資質は、どんな異性と付き合ってきたか。どう生きているか。作るものに生きざまが出ますから。作るものだけは嘘がつけない。
- ファッションというのは物書きでさえ書けない、言葉にできないものを形にする最先端の表現だと思っています。
- フランス人の若い記者の取材を受けた時に「私たちはあなたの影響のもとで育ちましたが・・・」と始めたんですよ。それはファッションデザイナーの醍醐味でしたね。フランス人が言うんですよ。
- 僕自身、最初から具体的な服が明確に見えているわけではなく、おぼろげなんです。だから形にしていくにはトップレベルの技術者がいないと良いものを作ることはできません。
- もともとの目標とは違う方向に向かっていくこともあります。クリエーションは発見の連続ですから、それはある意味、当然のこと。
- 僕は服を作るモンスター。だって頭より体が反応するんですから。
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