Custom Culture 《カスタムカルチャー》
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SHIN U DESIGN | デザイン事務所
「ブランド」と呼ばれる商品のルーツはどこにあるのか、そもそもハイ・ファッション自体がなぜどのような形で成り立ってきたのか。
ハイ・ファッションというものを支えてきたもの、昔も今もその根底にあるのは選民意識だと思う。
特権階級にぞくする人達、例えばイギリスでは今も階級社会がいい形で色濃く残っているが、貴族という階級を基本に19世紀以降は「ヌーヴォーリッシュ」と呼ばれる新興ブルジョワジー達も含めて、そんな人種がハイファッションを指示してきた。
わかりやすく言えば、富めるものが富まないものに対して「私達はあなたみたいな民間人とは格が違うんだ」という意識を誇示する為の手段。つまり上から下に向けられたベクトルの中で生まれ育ってきたのがヨーロッパにおける「モード」という考え方の基本だ。
それは生地の贅沢さであったり、刺繍や羽根飾りといった装飾という形で表現されたり、宝石という希少性であったりする。
19世紀、あの時代そうした表現方法が行き着いた結果、クリスタルの帆船をヘッド・ドレスとして頭に載せてしまったりしたわけだと思う。
こうなると、美しいとか美しくないといった次元を超えて、過剰な選民意識が生んだ笑い者になってしまうと思うが。
選民意識というと、悪く受け取る方も多いと思うが、俺はいい意味で捉えたいと思っている。
頑張ったから、気づいて行動を重ねたからこそ、上質のファッションを身に纏えるんだという楽しみはあるべきだと、
Fashion loverとして強く思うと共に、少しづつ自分も上質なファッションを纏っていく為の行動を重ねるんだと決意している。